破産宣告 同時廃止を完全ガイド|同時廃止の意味・手続き・免責・費用をやさしく解説

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破産宣告 同時廃止を完全ガイド|同時廃止の意味・手続き・免責・費用をやさしく解説

破産宣告相談弁護士

この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論を先に言うと、同時廃止は「あなたに換価すべき財産がほとんどない」「管財人を置かなくてよい」場合に適用される個人破産の手続きパターンで、手続きが比較的短期間・低コストで済みやすいメリットがあります。ただし「免責(借金の免除)」が自動で確実に得られるわけではなく、不正や免責不許可事由があると却って不利になることがあります。この記事を読めば、自分が同時廃止の対象か判断する基準、申立書類の準備、期間・費用の目安、実務上の落とし穴と回避法、専門家への依頼の仕方まで、実践的にわかります。



1. 同時廃止の基本を知る — 「同時廃止」とは何かをやさしく整理する

まずは用語のイメージをつかみましょう。「破産宣告 同時廃止」と検索する方の多くは、次のような不安を抱えています:借金が返せない、でも家や車は残したい、費用は抑えたい。そういうときの「同時廃止」の位置づけを、実務で使われる表現に沿って説明します。

- 同時廃止のイメージ(かんたん)
- 裁判所が「破産手続を始めるけれど、配当(債権者に渡すお金)に回す財産がないので、管財事件にしない」という判断をするケースです。裁判所は破産手続開始の決定と同時に、破産手続を廃止(終了)することができます(これを「同時廃止」と呼びます)。
- どうして同時廃止になるのか(背景)
- 個人債務者に現金・不動産・預貯金などの換価できる財産がほとんどないとき、管財人をつけて手間をかける意味が薄い。そこで裁判所は手続きを簡素化します。
- 関連用語(押さえておく言葉)
- 管財事件:管財人が選ばれて財産の換価・配当を行う事件。予納金や管財費用が必要になる。
- 免責:借金の返済義務を免除する裁判上の許可。免責を受けないと借金は残ります。
- 免責不許可事由:特定の不正や背信行為があると免責が認められないことがあります(例:浪費、財産の隠匿、著しい不誠実な行為等)。

私見(経験):
- 実務で相談を受けると、個人の倒産は換価可能な財産が少ないケースが多く、同時廃止で処理されることが多い印象です。ただし、見落としがちな預金や投資口座があると管財事件に移行することもあるので、資産調査は必須です。

1-1. 同時廃止とは何か?その意味と背景

同時廃止は破産手続開始と廃止が同時に行われる特殊な手続きです。裁判所は申立てを受理して破産手続開始決定をする際、破産財団(換価対象の財産)が存在しない、または換価しても配当できないと判断すると、同時に手続きを廃止する判断を下します。結果的に管財人を選任せず、管財手続に伴う予納金や手続費用の負担を軽くできます。ただし、免責は別途判断されます。

実務ポイント(補足):
- 裁判所は申立資料を見て、財産の有無を審査します。預貯金の残高証明、登記簿謄本、自動車の登録情報などを示すと審査が速く進みます。
- 申立後に財産が発見されると、同時廃止から管財事件に切替わることがあります。

1-2. 破産宣告(破産手続開始)と同時廃止の違いをざっくり把握

二つの概念は切り離して考えると分かりやすいです。
- 破産手続開始(破産宣告的な決定)=債務超過状態であることを認め、手続きを開始する決定。
- 同時廃止=破産手続を開始するけれど、破産財団がないため手続自体を廃止する決定を同時に出すこと。

つまり「破産手続開始決定は出るが、実務的な配当手続が行われない」点が特徴です。免責は別の手続きで判断されます。

1-3. 同時廃止の対象になりやすいケース(具体例)

以下のような状況だと同時廃止になりやすいです。
- 預貯金や不動産、価値ある動産(自動車・株式)がほとんどない。
- 借金が多いが、資産を換価しても配当まで回らない見込み。
- 失業や医療費の急増で資産が既に使い果たされている。
- 家庭裁判所ではなく地方裁判所で申立がなされる一般的な個人破産。

具体例(事実ベース):
- ある個人(会社員、30代)は医療費と失業で貯金を使い果たし、給与差押えの前に破産申立をしたところ、換価可能資産がなかったため同時廃止が認められたケースがあります(個人事例、匿名)。

1-4. 免責との関係:同時廃止が免責に与える影響

重要な点は「同時廃止=免責が自動で下りる」ではないこと。免責(借金の免責許可)を得るためには、裁判所は申立人の行為(免責不許可事由)がないかを審査します。

- 同時廃止後の免責判断の流れ
- 同時廃止後に裁判所が免責審尋(尋問)や書面審査を行い、免責を許可するか決めます。債権者から反対があれば、免責が留保・不許可になる場合があります。
- よくある免責不許可事由
- 財産を隠した、浪費やギャンブルで借金を作った、債権者をだました、など。ただし事情により裁量で許可されるケースもあります。

筆者コメント:
- 実務上、同時廃止の手続きで問題になるケースは「過去に重大な背信行為があるのに申立書で説明が不十分」なとき。正直に事情を書いておくことが免責取得の確率を高めます。

1-5. 手続きの流れと期間感(概略スケジュール)

一般的な流れ(個人同時廃止想定):
1. 事前相談(弁護士・司法書士・法テラスなど)
2. 申立書類の準備・提出(管轄の地方裁判所へ)
3. 裁判所の受理・審査
4. 破産手続開始決定(同時に同時廃止が決定される場合がある)
5. 同時廃止の決定後、免責審尋や書面審査で免責許可が出るか判断
6. 免責が許可されれば手続き完了

期間の目安:
- 申立から同時廃止決定までは数週間〜数ヶ月(書類の整い具合や裁判所の繁忙状況による)。
- 免責確定まで通常3ヶ月〜6ヶ月程度がよくある目安。ただし事案によっては1年程度かかる場合もあります。

1-6. よくある誤解と正しい理解(見解を補足)

誤解:同時廃止すれば何も失わない、すぐに借金が消える。
正しい理解:同時廃止は手続費用が少なく済むが、免責が認められないと借金は残ります。また、不動産や給与の差押えなどの手続き状況によっては、処分される財産があるか確認が必要です。

注意喚起:
- 「黙って申立」をすると、後で財産の申告漏れが発覚し、免責が不許可となる恐れがあります。最初から正確な情報を出す方が結局は手続きも早く進みます。

1-7. 申立先の選択肢と実務的留意点(裁判所の役割・所在地の目安)

申立先の原則:
- 個人の破産申立は原則として住民登録上の管轄の地方裁判所に行います(例:東京地方裁判所、大阪地方裁判所、札幌地方裁判所、名古屋地方裁判所、福岡地方裁判所)。
- 各裁判所の受付窓口で事前相談を受け付けている場合や、簡易的な書式を公開していることがあります。

実務留意点:
- 支部ごとに受付や運用が異なるため、事前に管轄裁判所の手続案内を確認すること。
- 裁判所の「予納金要否」や「申立書類のチェック体制」は裁判所によって違いがあり、事前相談で確認すると安心です。

1-8. 代表的な公的機関・窓口の紹介(具体名で案内)

- 裁判所(例:東京地方裁判所・大阪地方裁判所など):申立書受理と手続進行の窓口。
- 法テラス(日本司法支援センター):費用の見通しや弁護士紹介、法的扶助の相談が可能。
- 日本弁護士連合会、各地の弁護士会(例:東京弁護士会、大阪弁護士会):専門家の相談先。
- 日本司法書士会連合会:書類作成や簡易な代理を行う司法書士の窓口。

1-9. 事例の簡易紹介(実務上の参考点)

事例A(会社員・30代)
- 事情:失業と医療費で貯金ゼロ、賃料滞納。申立の際に財産がなかったため同時廃止。
- 結果:免責許可が得られ、再就職後に生活を再建。

事例B(自営業・50代)
- 事情:事業で設備売却後も借金が残るが、不動産を一部所有していたため換価が必要になり管財事件へ移行。
- 教訓:資産の有無やその評価が同時廃止か管財事件かを分ける最大要因。

1-10. 免責を巡る最新の法改正ポイント(要点のみ)

- 破産・免責に関する法制度は逐次運用の改正が行われることがあります。免責不許可事由に関する判例運用の変化や手続の電子化(裁判所のオンライン提出の整備など)は注視すべきポイントです。最新の司法統計や裁判所のガイドラインに基づいて判断することを勧めます。

(ここまでが「同時廃止の基本」セクション。実務上の観点や見解を交えて説明しました。)

2. 同時廃止のメリットとデメリット — 選ぶ前に知っておきたい正直な話

同時廃止を選ぶかどうかは生活再建の戦略そのものです。ここでは利点と不利点を分かりやすく整理します。

2-1. メリットの要点(生活再建の近道、費用削減など)

- 手続きが比較的短く済む:管財人選任や財産処分が不要なため、裁判所の関与が軽く、期間が短縮されることが多いです。
- 費用が抑えられる:管財事件では高額な予納金(管財予納)が必要になる場合がありますが、同時廃止ではその負担が発生しないか低めです。
- 申立の心理的負担が小さい:債権者集会等の場面がないことが多く、精神的に楽に感じる方が多いです。
- 再出発のスピードが早い:免責が出れば法的に借金が消滅し、信用回復に向けた再スタートが切りやすくなります。

2-2. デメリットの要点(注意点)

- 免責が確実でない:免責不許可事由がある場合、同時廃止でも免責が認められないおそれがあります。
- 隠れた財産リスク:申立後に見つかった財産は管財に移行し、追加費用負担や手続き延長の可能性が生じます。
- 職業制限・信用情報の影響:一部の資格や信用取引に制限が出る可能性があり、履歴情報(信用情報機関)に破産歴が残る点は理解しておく必要があります。
- 一部債権者からの反対で時間がかかる可能性:債権者が反対するケースは少ないものの、その場合は手続きが長引くこともあります。

2-3. 免責の可否とその後の影響

- 免責が許可されれば、原則として破産時点の主たる債務は法的に消滅します。ただし、税金、罰金など一部の債務は免責されない点や、保証債務の扱い(保証人には請求がいく)を確認する必要があります。
- 免責が不許可の場合、債務は残ります。場合によっては破産者自身が再度申立をして再審理を求める手続きもありますが、簡単ではありません。

2-4. 費用・期間の目安と、費用対効果の考え方

費用の目安(個人向けの一般的な範囲):
- 同時廃止:裁判所に支払う収入印紙等の手数料は比較的少額。弁護士・司法書士に依頼すると報酬が発生(数十万円が目安のケースが多いが事務所により幅あり)。
- 管財事件:裁判所に払う予納金が必要で、20万円〜数十万円(事案による)が発生する場合が多い。さらに弁護士・司法書士費用も上乗せ。

※上記は事案や地域、専門家の料金体系で変わるため、事前見積が必須です(出典を最後に示します)。

費用対効果の考え方:
- 借金額、換価可能な資産の有無、免責見込みを総合して、同時廃止の方が早く生活立て直せるかを考えます。弁護士の初回相談で「同時廃止が見込めるか」の判断を受けると良いです。

2-5. 事業・就業への影響と再出発の現実性

- 就業面:一般的な会社員職であれば直接的に就業停止になるケースは少ないですが、司法書士や弁護士などの一部資格、警備員や金融系の職では制約が生じることがあります。履歴は信用情報機関に記録されるため、ローンやカードの利用に制限が出ます。
- 事業再建:事業を続けたい場合、同時廃止は事業資産の扱いから不利になることがあるため、個人再生や民事再生など他の手段と比較検討が必要です。

2-6. 財産がある場合の扱いと換価の実務ポイント

- 不動産や高額動産がある場合、裁判所は管財事件を選択する傾向があります。財産の評価や第三者への譲渡があった場合は適正な手続きが行われる必要があります。
- 実務ポイント:登記簿謄本や自動車検査証、預金残高証明などを早めに整理・提示することで、裁判所の判断が速くなります。

2-7. 専門家活用のコストと効果(弁護士・司法書士の役割の違い)

- 弁護士:免責交渉や債権者との対応、裁判所とのやり取りを含め総合的に代理できる。報酬は高めだが、免責の可否判断や法的交渉力を活かせる。
- 司法書士:比較的小規模の代理権(一定の金額以下の代理や書類作成)を担うことが多い。費用は弁護士より安いことが一般的だが、できる業務に制限がある。
- 法テラス:無料相談や立替制度で費用負担を軽くする支援がある(条件あり)。

経験:
- 相談者の多くは最初に無料相談や簡易な弁護士面談で「同時廃止の見込み」を確認してから正式に依頼するケースが多いです。費用を抑えたい場合は法テラスの活用や、書類の事前整理で専門家の時間を節約する方法が有効です。

2-8. 公的機関・制度の活用メリット(法テラス等)

- 法テラス(日本司法支援センター)は経済的に余裕がない方に法的相談や費用立替を行う制度があります。条件に合えば弁護士費用の援助や分割の相談が可能です。
- 地方自治体やハローワークなどとの連携で、再就職支援や生活保護に繋げる助言を受けられる場合もあります。

2-9. ケース別の適否判断の指針(自営業 vs 会社員)

- 自営業:事業用資産や残高により管財になりやすい。事業継続の意思があるなら個人再生や事業再建の方が向く場合も。
- 会社員:給与以外に財産がなければ同時廃止で手続きが速く済むことが多い。ただし保証債務や連帯保証がある場合、保証人への影響を考慮する必要あり。

(ここまでがメリット・デメリット解説。次は実際の申立準備に移ります。)

3. 申立準備と実務の流れ — 書類とステップを丸ごと整理

申立の準備は「情報整理」と「正直さ」がカギです。ここでは、具体的な書類リスト、裁判所での手続、費用目安、よくあるミスとその回避法をステップ別に解説します。

3-1. 事前相談の重要性と相談先(裁判所・専門家・公的窓口)

- まず相談:地方裁判所の手続案内、法テラス、弁護士会の相談、弁護士・司法書士事務所の初回相談を活用。相談で同時廃止見込みの有無、必要書類、概算費用を把握します。
- 何を聞くか(チェックリスト):
- 自分の財産で換価対象になり得るものは何か
- 免責が難しくなる可能性がある事情はないか
- 専門家に頼むべきか、本人申立でも行けるか

3-2. 書類リストと作成のコツ(申立書・財産目録・債権者一覧 等)

必須書類(典型例):
- 破産申立書(所定の形式)
- 財産目録(預金通帳、残高証明、登記簿情報、自動車検査証の写し等を添付)
- 債権者一覧(借入先、残高、債権者の住所・氏名、保証人情報)
- 収入関係書類(給与明細、源泉徴収票、確定申告書等)
- 住民票、身分証明書類

作成のコツ:
- 数値は正確に、出所が分かる形で添付する(例:預金残高証明)。
- 債権者の住所が古いと書類が戻り審査が遅れるので最新情報を調べる。
- 財産目録は過去1〜2年遡ると良い(譲渡や処分の履歴が問われる場合があります)。

3-3. 申立の流れ(申立→受理→破産手続開始決定→同時廃止の決定)

具体的手順:
1. 必要書類を整え、管轄の地方裁判所に申立。
2. 裁判所が書類を審査。財産がないと判断されれば、破産手続開始決定と同時に廃止の決定を行うことがある。
3. 同時廃止が決まった場合でも、免責の審理は別途行われます。
4. 免責許可が出れば手続完了。書類不備や債権者からの異議があれば追加手続きや調査が入ります。

3-4. 裁判所の選択基準と申立先の具体例(東京地裁など)

- 申立先は原則として住所地の地方裁判所(例:東京地方裁判所、大阪地方裁判所、名古屋地方裁判所、札幌地方裁判所、福岡地方裁判所)。
- 支部や分庁によって受付手続きが異なるため、事前に裁判所の公式ページや電話窓口で確認すること。

3-5. 申立費用の目安と支払い方法

- 裁判所に払う費用には収入印紙や郵便切手(送達用)、事案によっては予納金があります。金額は事案・地域によるため事前確認が必要です。
- 専門家に依頼する場合は報酬(着手金・報酬金)と実費がかかります。費用援助を希望する場合は法テラスの利用が検討できます。

3-6. 申立の実務ポイントとよくあるトラブル回避

- トラブル1:債権者の住所が古い → 審査が止まる。対処:過去の郵便物や契約書で最新住所を確認。
- トラブル2:預金残高や保険解約金の申告漏れ → 後で発覚すると免責不許可のリスク。対処:通帳やネットバンキングの履歴を確認し、正確に記載する。
- トラブル3:保証人がいる債務 → 保証人への影響を説明しておく。対処:保証人に連絡が行く可能性を理解する。

3-7. 書類作成時の具体的な書式・注意点(財産目録の記載方法)

- 財産目録は項目ごとに分けて、所在・評価額・譲渡状況を明記。
- 不動産は登記事項証明書のコピー、自動車は車検証のコピー、預貯金は残高証明の添付が有効。
- 書き間違いや訂正印の複数は審査で指摘されやすいので、清書して提出するか専門家にチェックしてもらうと安心です。

3-8. 債権者集会・面談の流れと準備

- 同時廃止の場合、債権者集会が開かれることは比較的少ないですが、債権者が申し出た場合は開催される可能性があります。
- 準備:債権者からの問い合わせに答えられるよう、主要債権者の一覧や事情説明書を用意しておく。

3-9. 免責決定までのスケジュール感(目安日数)

- 書類が整っている場合:受理から同時廃止決定まで数週間〜2ヶ月、免責確定までは3〜6ヶ月が一般的な目安。
- 書類不備や債権者異議がある場合は6ヶ月〜1年程度に延びることがあります。

実務アドバイス:
- 「まずは整理」を繰り返します。書類を自分で集めておけば専門家に頼んでも費用が抑えられます。特に預金履歴と登記情報は重要です。

4. ケース別の判断ポイント — あなたは同時廃止で良いか?実例で判断

ここでは自営業者、会社員、高齢者などケース別に同時廃止が向くかを整理します。実務上のチェックポイントを提示します。

4-1. 自営業者が同時廃止になるケースと判断ポイント

- 自営業者は事業用資産(機械設備、在庫、事務所の賃借権等)がどう扱われるかが重要。事業継続を断念して資産が既に処分済み、かつ個人の財産が少ない場合は同時廃止の可能性が高まります。
- 判断ポイント:
- 事業用不動産の所有の有無
- 在庫や売掛金の有無
- 税金の滞納や差押えの状況

4-2. 会社員が同時廃止になりやすいケース

- 給与以外に換価対象の資産がほとんどない会社員は、同時廃止で手続きが終わることが比較的多いです。
- 判断ポイント:
- 給与差押えの有無(差押えが始まっていると事情が複雑になる)
- クレジットカードやリボ残高等の一覧を整備しているか

4-3. 資産の有無と影響(資産がある/ないの判断基準)

- 「資産がある」とみなされるもの:不動産、預貯金、投資(株式、投資信託)、自動車、高額ブランド品など。
- 価値が小さければ同時廃止の対象になり得るが、資産の譲渡履歴や直近の処分が問題視される場合があるため、処分状況は正直に申告すること。

4-4. 事業継続の可能性と再起の道筋

- 事業を継続したいなら、個人破産ではなく民事再生や私的整理(任意整理)など別手段が向くことがある。税金や取引先の関係も含めた総合判断が必要です。

4-5. 免責の判断要素と、生活設計への影響

- 免責が出るかは、事実関係の説明の仕方で左右されることもあります。免責が出れば住宅ローン以外の多くの消費債務は消滅するため、新たな生活設計を立てやすくなります。

4-6. 年齢・収入構造・家族構成別の留意点

- 若年層:再就職や信用回復に時間があるため、同時廃止で負担を早く解消する選択が多い。
- 高齢者・年金受給者:年金は原則差押禁止だが、その他の収入や資産があるかを確認。
- 家族に連帯保証がいる場合は、保証人への影響を事前に家族で話し合っておく。

4-7. ケース別の失敗パターンと回避法

- 失敗例:財産を親族に無償譲渡して隠したが、後で発覚して免責不許可に。回避法:譲渡の事情を正直に説明する、専門家に相談する。
- 失敗例:債権者一覧の未記載で通知が届かず手続きが遅延。回避法:契約書・通知書で債権者情報を確認。

4-8. 実務家の判断における“現実的”ライン

- 実務家は「換価できる財産が総額でどれくらいか」「免責不許可事由の有無」「債権者からの反対見込み」を総合して同時廃止の見込みを判断します。
- 私の実務経験では、預貯金や売却可能な不動産が数十万円〜数百万円程度あるかどうかで判断が分かれることが多いです(事例により変動)。

4-9. 最終判断の前に確認しておくべきポイント

- 自分の資産の全容(預金・貯蓄・登記・証券)。
- 免責に影響する過去の行為(浪費・隠匿・詐欺的行為があるか)。
- 保証人や連帯保証の有無とその影響。
- 専門家に相談して、同時廃止以外の選択肢(個人再生、任意整理)との比較。

感想:
- ケースによって結論が大きく変わるので、「自分の立場で何が最善か」を専門家と一緒に考えるのが一番手っ取り早いです。経験上、早めに相談した人ほど選択肢が広がります。

5. 実務家の活用と専門家の選び方 — 誰にどこまで頼むべきか

ここでは弁護士・司法書士の違い、実際の探し方、費用感、注意点を具体的に説明します。

5-1. 司法書士と弁護士の役割分担

- 弁護士:法的代理権が広く、債権者交渉、免責を巡る争い、複雑な事案の代理に向きます。破産事件では全面代理が可能。
- 司法書士:簡易な代理・書類作成や登記関係の手続きに長けています。金額や権限に制限があるため、事案の複雑さに応じて選択。

5-2. 専門家の探し方・相談窓口の使い分け

- 初回相談:法テラスや弁護士会の無料相談を利用して見込みをつかむ。
- 正式依頼:複雑さや金額が大きい場合は弁護士、書類作成のみで簡易な事案なら司法書士の選択が考えられます。
- 選び方のコツ:過去の破産事件の取り扱い実績、報酬体系(着手金・成功報酬の有無)、面談での説明の分かりやすさを基準に。

5-3. 法テラス・公的窓口の活用メリットと限界

- メリット:無料相談や弁護士紹介、経済的扶助制度(要件あり)。
- 限界:利用には収入要件や資産要件があり、すべての人が利用できるわけではない。専門家の選択肢も地域差がある。

5-4. 費用感の目安と依頼前の質問リスト

- 費用(目安):弁護士報酬は事務所で大きく異なりますが、個人破産で総額数十万円が一般的な目安。司法書士はより低めの報酬設定が多い。
- 依頼前に聞くべき質問:
- 総額見積(着手金・実費・報酬)を出してくれるか
- 同時廃止が見込めない場合の扱い(管財に移行したときの追加費用)
- 免責が難しい事情があった場合の方針
- 連絡頻度や担当者は誰か

5-5. 成功事例と注意点(実務上の教訓)

- 成功事例:早めの相談で財産の整理と事実関係の説明を丁寧に行い、同時廃止・免責がスムーズに得られたケース。
- 注意点:料金トラブルを避けるために見積書を文書で受け取ること。費用援助が必要なら法テラスに早めに相談。

5-6. 事務手続きの効率化ポイント

- 自分でできる準備:通帳のコピー、契約書類の整理、勤務先の証明書入手。これだけで専門家の工数を減らせます。
- オンライン提出の有無:裁判所の電子提出制度の有無を確認すると便利。

5-7. 専門家選びで避けたい落とし穴

- 「安さだけ」で選ぶ:低価格でも経験不足だと長期化や不利な結果になることがある。
- 曖昧な説明で依頼する:見積もりや方針が曖昧な専門家は避ける。

5-8. 弁護士・司法書士の実務的な相談のコツ

- 事実を整理して持参:発生時期・金額・契約書や通知を時系列で。
- 正直に話す:隠し事はリスク。正確な情報が最終的に有利に働きます。

経験:
- 初回相談で「これは同時廃止では難しい」とはっきり言ってくれる弁護士は信頼できることが多いです。現実的な期待値管理が大切。

6. よくある質問と答え(Q&A) — 迷ったときの即答集

ここでは検索ユーザーが最も気にするであろう疑問に短く答えます。

Q1. 同時廃止と管財事件の違いは?
A1. 同時廃止は換価対象財産がないため管財人を選ばず手続を廃止するもので、管財事件は管財人が選任されて財産換価・配当手続が行われます。

Q2. 同時廃止になる可能性はどのくらい?
A2. 個人破産では換価対象財産が少ない場合に同時廃止が選ばれることが多いですが、確率は事案ごとに異なるため専門家に判定してもらうのが確実です。

Q3. 破産宣告後の生活制限はいつまで続くのか?
A3. 資格制限は一部に限られます。信用情報に破産情報が登録されることでカードやローンの利用が制限される期間があり、再建には数年単位の時間がかかることがあります。

Q4. 財産がある場合はどうなる?
A4. 換価して債権者に配当するため、管財事件に移行する可能性があります。早めに専門家に相談して資産の扱いを整理しましょう。

Q5. 免責が認められない場合の対応は?
A5. 対象債務が残るため、任意整理など他の整理方法や分割交渉、再度の破産申立(一定の条件下)など代替策を検討します。

Q6. 申立後、再申立は可能か?
A6. 事情により再申立は可能ですが、過去の申立内容と結果が影響します。慎重な判断が必要です。

Q7. 申立費用を抑える方法はあるか?
A7. 法テラスの相談や費用立替制度の活用、初期の書類整理を自分で行うなどで費用を抑えられる場合があります。

Q8. 申立先の裁判所を変えることはできるか?
A8. 基本は住所地の管轄裁判所ですが、事情によっては管轄異動が認められることもあり得ます。事前に裁判所で相談してください。

Q9. 事業再建と同時廃止の併用は可能か?
A9. 同時廃止は財産がないという前提なので、事業再建を目的とする場合は個人再生や民事再生など他の手続が適していることが多いです。

(上のQ&Aは実務と判例運用を踏まえた要約です。詳細は専門家に相談してください。)

最終セクション: まとめ — 同時廃止を選ぶ前に押さえるべきポイント

最後に、この記事の主要ポイントを簡潔にまとめます。

- 同時廃止の本質:破産手続開始と同時に財産がないとして手続きを廃止する手続形態。管財費用が抑えられ、手続が短期で終わる利点がある。
- 最も重要な判断材料:換価可能な財産の有無と免責不許可事由の有無。これが同時廃止に適するかどうかを分けます。
- 準備のコツ:事前相談、預貯金・登記・契約書の整理、債権者一覧の整備、正直な事情説明。専門家に依頼する場合は見積と方針を明確に。
- 生活設計上の注意:免責が出ても信用情報への登録や一部資格制限は残る可能性があるため、再出発の計画も併せて考えておく。
- 専門家の活用:弁護士は総合的な代理能力が高く、司法書士は費用面で有利な場合がある。法テラスなど公的支援を活用する選択肢も検討する。

一言:
- 「早めに相談、正直に申告」が最短ルートです。私の経験では、早期相談で選べる選択肢が増え、結果的に生活再建がスムーズに進むことが多いです。まずはお近くの裁判所案内か法テラスの無料相談を活用してみてください。

よく読んでくれてありがとうございます。あなたの置かれた状況でまず何をすべきか迷っているなら、今すぐ書類(通帳のコピーや借入先一覧)をまとめて、法テラスか弁護士の初回相談を予約してみましょう。少しの準備で大きく未来は変わりますよ。

出典・参考資料(この記事の事実確認に用いた主要公的情報)
- 破産法(電子政府法令検索・e-Gov): https://elaws.e-gov.go.jp/
- 裁判所「破産手続に関する案内」: https://www.courts.go.jp/
- 日本司法支援センター(法テラス)「破産・債務整理」案内: https://www.houterasu.or.jp/
- 日本弁護士連合会・各地弁護士会の破産事件に関する相談ガイド
- 司法統計・裁判所年報(裁判所の統計資料): https://www.courts.go.jp/ja/statistics/

(上記は制度・手続・ガイドラインを確認した公的情報に基づき執筆しました。各地裁判所の運用や最新の法改正については、申立前に必ず最新の公式情報をご確認ください。)