破産宣告 家のローンを徹底解説|自宅を守るべきか手放すべきか、実務の流れと対処法

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破産宣告 家のローンを徹底解説|自宅を守るべきか手放すべきか、実務の流れと対処法

破産宣告相談弁護士事務所

この記事を読むことで分かるメリットと結論

まず結論から。住宅ローンを抱えたまま「破産宣告(自己破産)」をする場合、自宅を必ず手放すわけではありませんが、現実的には「担保(抵当権)が残る限り、債権者(銀行)は競売などで回収に動く可能性が高い」です。自宅を守りたいなら「個人再生(小規模個人再生)」や「任意売却」「リスケ交渉」など破産以外の選択肢を検討するのが現実的。この記事では、破産が自宅ローンに与える影響、各手続きのメリット・デメリット、実務の流れ、必要書類や費用感、金融機関の対応例、そして筆者が関わった現場のリアルな体験談まで、具体的にまとめます。読むと次に取るべき一手が見えますよ。



1. 破産宣告と家のローンの基本(基礎知識を押さえる)

ここは「まずは基礎をザッと押さえたい」人向け。用語説明から、破産がどう自宅に影響するかを図解なしで簡潔に説明します。

1-1. 破産宣告とは?どんな手続きで何が起こるのか

自己破産は「支払不能」を理由に裁判所に申し立て、財産を換価して債権者に配当し、残った債務について免責(支払義務の免除)を受ける手続きです。個人の場合、申立てから免責まで通常は数か月から1年程度かかることが多く、手続きの内容や財産の有無により変動します。破産手続で重要なのは「財産の処分」と「免責判断」。自宅に抵当権(住宅ローンの担保)が設定されている場合、抵当権付きの債務は破産手続の中で特別に扱われ、抵当権が残っている限り債権者側の担保実行(競売申立て等)の可能性があります。

私の実務経験でも、破産申立てだけで自宅がすぐに差し押さえられるケースは少ないですが、銀行との交渉や競売手続きのタイミング次第で一気に状況が変わることがありました。

1-2. 住宅ローンを含む担保付き債務の取り扱いの基本

住宅ローンは「抵当権」という担保が付いている場合がほとんどです。抵当権付き債務は破産手続きで債務自体は免責の対象でも、抵当権はそのまま残るのが原則です。つまり、ローンが免除されても抵当権が残っていれば、金融機関は抵当権に基づいて土地・建物の競売を行い、売却代金から債権を回収できます。任意売却なら競売よりも高く売れる可能性があるため、ローン残債が大きい場合は任意売却の検討が重要です。

例:みずほ銀行や三菱UFJ銀行などの住宅ローンでは、延滞が続くと一定期間経過後に督促や期限の利益喪失(期限前一括請求)→抵当権実行(競売申立)という手順が取られることがあります。

1-3. 免責のしくみと範囲(どの債務が免責され、どれが残るか)

免責が認められると多くの「無担保債権」は消滅しますが、下記の債権は免責されない(または例外あり)ことがある点に注意。
- 税金や医療費の一部、養育費、悪質な財産隠匿や浪費に関する債務などは免責になりにくい。
- 抵当権や担保のある債務は、免責されても担保の実行が残る(=物件自体が処分されうる)。
免責不許可事由の有無(財産隠匿、浪費、詐欺的借入など)が審査され、場合によっては免責に条件が付くこともあります。

1-4. 自宅の建物・土地はどうなる?競売と任意売却の基本

- 競売(裁判所を通じた担保物件の売却):裁判所手続きで公示されるため期間や価格のコントロールが難しく、買い手も限定されがち。売却価格が低くなりやすく、残債が残るケースがある。
- 任意売却(銀行と合意して市場で売却):競売より通常高い価格での譲渡が期待でき、引越し費用の確保や生活再建に配慮した交渉がしやすい。銀行の同意が必要で、売却後の残債処理(分割返済や免責手続きとのバランス)を別途協議する。
実務上、任意売却で売却価格が十分であれば残債を減らせるので、まず任意売却を検討し、だめなら競売の流れというのが多いパターンです。

1-5. 破産宣告後の生活設計への影響(就業、資格、信用情報、再借入の目安)

破産は社会的に重いけれど、すべての職業に制限がかかるわけではありません。弁護士・司法書士など一部の国家資格業(破産手続の影響を受ける業務)には制限がある場合がありますが、会社員や自営業者としての就業自体は直ちに禁止されません。信用情報については、債務整理の情報は信用情報機関に一定期間残る(概ね5年程度の例が多い)ため、新たなローンやクレジットはしばらく難しいです。再チャレンジには時間と信用回復が必要です。

私見:破産は確かに痛手ですが、再出発の手段としての側面もあります。生活を立て直すために行政支援や職業訓練、社会福祉制度の活用も検討しましょう。

1-6. 実務の現場でよくあるケースの概要(例:自宅を手放す流れと残債の処理)

よくあるパターン:
1. 延滞開始 → 銀行から督促 → リスケ交渉(返済条件の変更) → 失敗 → 任意売却交渉 → 任意売却で売れず → 競売申立て
2. 支払不能で直接自己破産申立て → 財産(自宅)を破産管財人で処分 → 売却代金を債権者に配当 → 免責
3. 不動産をどうしても残したい → 個人再生申立て(住宅ローン特則を利用)で自宅を維持
それぞれのパターンで残債処理や家族の生活保障、連帯保証人への影響が大きく変わります。具体的には、連帯保証人に対する取り立てが厳しくなるケースが多いので、家族間の合意形成が重要です。

2. 自宅を守るか手放すか?自宅ローンの扱いを選ぶ実務的判断

ここは判断基準と選択肢の比較。なるべく実務目線で「あなたならどうするか」がわかるように書きます。

2-1. 免責後も担保権はどうなる?自宅の法的地位とリスク

免責でローンの支払い義務が消えた場合でも、担保権(抵当権)は物件に残ります。抵当権を解除するにはローン残高を完済するか、抵当権者(銀行)と別途合意して抹消する必要があります。合意できなければ銀行は抵当権に基づき競売を進めるため、結果的に自宅を失うことになります。つまり「免責=自宅が守られる」ではない点を強調します。

2-2. 自宅を維持するための選択肢(個人再生・任意売却・調停)

主な選択肢:
- 個人再生(住宅ローン特則あり):借金の一部を原則3〜5年で返済する一方、住宅ローンについては別扱いで残せる場合がある。住宅ローンを継続して支払える見込みが必要。
- 任意売却:銀行と協議して市場価格で売却。残債が出た場合は残債の扱い(分割払い・免除)は別途交渉。
- 特定調停(簡易裁判所での債務整理調停):比較的簡便だが、住宅ローンの根本解決としては限界がある。
選択肢選びは「収入見込み」「家族構成」「残債額」「物件評価」の4点を基準にします。

私の現場感:自営業などで収入変動が大きい人は個人再生の返済ルールが負担になることがあり、任意売却で現金化して新たに生活を始める方がうまくいくケースも多かったです。

2-3. 任意売却の流れとポイント(市場価格・買い手の見つけ方・売却益の動き)

任意売却は次の流れが一般的です。
1. 不動産会社(任意売却に慣れたところ)に査定依頼
2. 銀行に任意売却の承諾を得る(残債の説明、引越費用や配当計画を提示)
3. マーケットで売却(競売と違い一般市場で売却)
4. 売却代金で抵当権を消滅させ、残債があれば交渉で分割や免除を決める
ポイント:早期に動くほど売却価格が現実的で、引越し資金などの確保がしやすい。任意売却に慣れた不動産業者や弁護士の協力が必須です。

2-4. 小規模個人再生で自宅を残す条件と実務上の難易度

個人再生(小規模個人再生)は「将来の収入で一定割合を返済する」仕組みで、住宅ローン特則を使えば住宅ローンは従来の契約通り返済しつつその他の債務を圧縮できます。条件としては:
- 継続的かつ安定した収入見込みがあること
- 再生計画の履行ができる見込み(3〜5年の返済計画)
- 一定以上の債権者の異議がないこと(小規模再生なら再生計画が成立しやすい)
難易度は「収入の安定性」と「弁護士による計画作成能力」に左右されます。提出書類と手続きが破産より複雑で、弁護士費用はやや高めになることが多いです。

2-5. 競売を回避するための事前対策と金融機関の対応例(みずほ銀行・三菱UFJ銀行・りそな銀行)

競売回避の基本策:
- 早期の相談:銀行(例:みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行)の住宅ローン相談窓口に早めに相談する
- リスケ交渉(返済条件の変更)を試みる
- 任意売却の交渉・不動産査定を行う
- 法律家(弁護士・司法書士)による介入で督促が止まるケースがある
金融機関の対応は個別で、延滞から競売に移るまでの期間や許容の交渉幅は銀行によって差があります。実務では大手行は手続きを厳格に進める一方で、任意売却や分割交渉に応じる余地もあります。早めのアクションがキーです。

2-6. 実務的な判断基準とよくある失敗パターン(住替え計画・家族の同意・情報隠匿のリスク)

判断基準の例:
- 月々の返済負担が収入の何%か(一般には返済比率が高いほど危険)
- 物件の査定価格とローン残高の差(オーバーローンかどうか)
- 家族の合意(特に連帯債務・保証人がいる場合)
よくある失敗:
- 情報隠匿(預金や不動産を隠す)→免責不許可リスク
- 銀行に相談せず放置 → 競売で大幅な価格下落
- 家族に無断で事を進め、連帯保証人が突然回収される
体験談:私が関与したケースで、家族に事前説明をしないまま任意売却準備を進めたため、引越しと生活再建が遅れ、結局費用が膨らんだことがありました。透明なコミュニケーションが成功の鍵です。

3. 手続きの流れと準備:どんな準備をして、どこへ相談するか

ここは実務的チェックリスト。書類や相談先、費用の目安を具体的に示します。

3-1. 破産申立てに必要な書類リストと事前チェック

一般的に必要なもの:
- 住民票、戸籍の附票
- 収入を証明する書類(給与明細、源泉徴収票、確定申告書)
- 預金通帳、領収書、カード明細などの債務状況を示す資料
- 不動産登記簿謄本(登記事項証明書)、固定資産税納税通知書
- 債権者一覧(カード会社、銀行、消費者金融等)
- 家計状況が分かる各種明細(家賃、光熱費、保険料等)
事前には「財産目録」を作り、隠し事がないように整理しておくことが重要です。隠匿が発覚すると免責が認められないリスクがあります。

3-2. 申立先の選び方(地方裁判所・地域の実務慣行・法テラスの活用)

破産申立ては居住地を管轄する地方裁判所に行います。地域によっては手続きの慣行や審理の進行が異なるため、地域の実務に詳しい弁護士を選ぶことが大切です。法テラス(日本司法支援センター)は無料相談や費用立替制度を提供しているので、まず法テラスで相談してから弁護士を紹介してもらうのは賢いルートです。

3-3. 法的支援の受け方:弁護士・司法書士・法律扶助の使い方(費用感の目安)

- 弁護士:破産・個人再生ともに弁護士に依頼するのが一般的。費用は案件の複雑さで変わるが、相場的には自己破産で数十万円、個人再生で数十万〜100万円前後になるケースが多い。法テラスの民事法律扶助を使えば、所得に応じて弁護士費用の立替が受けられる場合があります。
- 司法書士:簡易な手続きや書類作成支援は司法書士が対応可能だが、破産や個人再生の代理権には制限があるため、弁護士の関与が必要な場面が多い。
費用例はあくまで目安。無料相談を複数受けて見積りを比較することをおすすめします。

3-4. 申立の費用と費用回収の工夫(印紙代、手数料、予備費)

申立てには裁判所の手数料(印紙代や予納金)や、弁護士費用、場合によっては管財人費用がかかります。自己破産で管財事件になると管財人費用が発生するため、事前に見積りを確認しましょう。費用負担が厳しければ法テラスの支援や、弁護士との分割支払い交渉を検討します。

3-5. 免責決定までの流れと期間の目安(審問・配当・免責決定のタイミング)

一般的な流れ(概略):
1. 申立て(裁判所)→受理
2. 官報公告・債権者への通知
3. 財産調査→必要があれば管財人による処分(管財事件)
4. 債権者集会や審尋(裁判所での審問)
5. 配当手続き(あれば)
6. 免責審尋→免責決定
期間は数か月〜1年程度が多いが、財産の有無や争いの有無で延びることがあります。個人再生の方が手続きが煩雑で期間が長くなるケースがあります。

3-6. 財産目録の作成と重要な開示ポイント(自宅・預金・車・その他資産)

財産目録は細かく作る必要があります。ポイントは「正直に」「漏れなく」。不動産は登記事項証明書、預金は通帳コピー、車は車検証、保険は解約返戻金の有無を明示します。隠匿が発覚すると免責不許可事由となる恐れがあるため、最初から正確に開示することが最善です。

4. よくある質問と注意点:実務で押さえるべきポイント

検索ユーザーが特に気にするQ&Aを簡潔にまとめます。

4-1. 破産宣告後の就業・資格に影響はあるのか

- ほとんどの一般的な就業(会社員等)には直ちに就業禁止の影響はありません。ただし、警備業・建設業など業種ごとの登録・資格に影響を与える場合があるため、所属業界の規定を確認する必要があります。
- 弁護士や司法書士など資格職は別枠での処分や制約が生じる可能性があります。

4-2. 賃貸住宅と破産の関係(賃貸契約の更新・敷金・退去時の扱い)

賃貸借契約は破産手続の対象になりえますが、破産後の賃貸契約継続は基本的に大家の判断です。敷金は債権者に対する財産として扱われるため、破産管財人が処理する場合があり、退去費用や敷金清算が思わぬ形で影響することがあります。更新や明け渡し交渉は早めに管理会社と連絡を取ることが重要。

4-3. 破産後の新規借入の可能性と信用情報の扱い

信用情報機関(CIC、JICCなど)には債務整理の情報が一定期間残ります。概ね5年程度の記録保持が多く、この期間はローンやクレジットカードの取得が難しくなるのが一般的です。再借入を目指す場合は、まずは信用の回復(公共料金の遅延なく支払う、貯蓄を作るなど)を目標にしましょう。

4-4. 免責が認められないケースとその原因

免責不許可の代表的原因:
- 財産の隠匿・浪費(高額の贅沢な借入や返済のための浪費)
- 意図的な詐欺的借入(騙して借りた場合)
- 特定の非免責債務(税金、悪質な不法行為による損害賠償等)
これらの行為があると免責が認められないか、免責不許可の条件が付くことがあります。

4-5. 連帯保証人・保証会社の影響と対応のコツ

住宅ローンに連帯保証人がいる場合、借主が破産しても保証人には請求が行きます。保証会社を使っているローンも同様に保証会社から取り立てが来ます。対応策としては、保証人と早期に話し合い、分割返済や任意売却で残債処理を協議する、弁護士経由で交渉するなどが考えられます。家族間の事前相談が後のトラブルを防ぎます。

4-6. 実務で役立つ相談の順番と、先に取るべき行動

推奨する初動:
1. 銀行の相談窓口に連絡(督促を受けている場合でもまず状況説明)
2. 法テラスや自治体の無料相談で情報収集
3. 弁護士に概算費用の相談(複数事務所で見積り)
4. 任意売却や不動産査定の手配(売却を検討するなら早めに)
5. 家族・保証人と情報を共有し、合意形成
先延ばしは最悪の敵。早めに動けば選べる道が増えます。

FAQ(追加) — よくある質問にすばやく答えます

Q: 破産すれば住宅ローンの契約はゼロになる?
A: 契約上の支払義務が免責されることはあるが、抵当権は残る可能性が高く、その場合は物件が競売にかけられることがあります。

Q: 個人再生で本当に家を残せるの?
A: 条件付きで可能。住宅ローン特則を使い、住宅ローンは従来どおり支払いつつ他の借金を圧縮する形です。収入の安定が重要条件です。

Q: 任意売却に失敗したらどうなる?
A: 銀行が競売に移行する可能性が高く、売却価格が低くなるため残債が膨らむことがあります。任意売却の業者選びと早期交渉が重要です。

最終セクション: まとめ

破産宣告と家のローンの問題は「法的なルール」と「金融機関の実務対応」、そして「家族・生活設計」の3つが絡み合う難しい問題です。結論としては、以下の順で動くのが現実的です。
1. 早めに銀行と話す(督促放置は最悪の選択)
2. 法テラス等で情報収集・無料相談を受ける
3. 弁護士に相談して、個人再生・任意売却・破産のうち最適な選択肢を決める
4. 財産目録は正直に作る(隠匿は免責に致命傷)
5. 家族・保証人と情報を共有して合意形成を行う

現場経験から言うと、「黙って抱え込む」ことが一番状況を悪化させます。まずは相談して選択肢を可視化する――それだけで次の道が見えてきますよ。あなたが今すべき最初の一歩は、法テラスや自治体の無料相談窓口、あるいは住宅ローン窓口への連絡です。迷ったら早めに相談して、手遅れになる前に行動しましょう。

出典・参考(この記事で言及した情報の根拠)
- 最高裁判所・裁判所ウェブサイト(破産・民事再生手続に関する説明ページ)
- 法務省・各種法制度解説(破産手続の基本)
- 日本司法支援センター(法テラス):自己破産、民事再生の相談案内
- 日本弁護士連合会:債務整理の概要と費用目安
- 東京地方裁判所、大阪地方裁判所:事務手続き・申立て案内
- CIC(株式会社シー・アイ・シー)・JICC(日本信用情報機構):信用情報の保有期間に関するFAQ
- みずほ銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行:住宅ローン延滞・返済相談に関する各社ページ
- 不動産流通推進センター、不動産仲介業者の任意売却ガイド(任意売却の流れと注意点)
- 各法律事務所・弁護士会の解説ページ(個人再生・任意売却・費用目安)

(以上の出典は、必要に応じて個別の公式ページやガイドを参照してください。)