多額の借金を抱えてしまい返済ができず、日常の生活にも困難をきたしているといった場合には、一定の手続きのもとで、法律の力によって借金をゼロにすることで、債務問題の解決を図るという方法があります。
これが「破産手続開始の決定」と呼ばれるもので、破産法の改正前は「破産宣告」として規定されていたため、現在でもこの呼び名のほうが一般的には定着しています。
しかしながら、裁判所に破産宣告の手続きを申請したとしても、誰もが認められるというものではなく、申請者の収入や資産の状況などが詳しくチェックされ、最終的に認められない場合があるほか、申請をしたいと考えていても、そもそも手続きの方法自体が分からないといった場合も多いようです。
そこで、破産宣告の手続きに関連して、行政その他の公共的な機関では、無料相談を行うケースも増えてきています。
より身近なものとしては、市町村役場で行われている法律相談があり、定期的に担当弁護士が巡回してきて、借金をはじめとする各種の悩みごとに対し、法律上の解決策をアドバイスしています。
都道府県レベルでも、各地域の弁護士会が、同様の無料相談を開催しており、通常は予約制で対応しているほか、地域にある個別の弁護士事務所などでも無料相談に応じているケースがあります。
また、実際にどこに相談すればよいのかわからないという場合には、法テラスのホームページやテレフォンサービスを利用すれば、適切な相談窓口を紹介してもらうことができます。